竹林の納骨堂Ossuary in Bamboo forest
竹林の納骨堂Ossuary in Bamboo forest
既存寺院の隣地に計画された納骨堂と集会所。本堂の北側には竹林が広がっており、この一帯を特徴づける大きな要素であった。計画地はこの竹林と本堂の間にあり、故人と向き合う静かな場を受け止める背として、大きな拠り所となると感じられた。
限られた敷地の中で求められるボリュームを解くと、自ずと二層の建築となることが導かれ、集会所がまちの人々により気軽に立ち寄れる場となるよう求められたことから、1階に集会所、2階に納骨堂と決定された。
新たな建築が既存の本堂と竹林の関係を遮らぬよう、ピロティで視界や風を抜いて竹林への抜け道とし、2階のテラスからものぞめるような場をつくることで、竹林との関係をより強く結べるよう意図した。
集会所では法事だけでなく、門徒以外の人々にも開かれた様々な催し物が行われ、まちの動的な集いの場となる。対して納骨堂は故人へと思いを馳せ、内へ向かう静の場である。
そんな相反する要素が重層し、生と死が同居することが肯定されるような建築。様々な時の過ごし方を受け止め、長い時間軸の中で、まちの人々の日常に寄り添い、親しまれる姿を思い描いた。
建物概要
- 所在地
- 福岡県筑紫野市
- 主要用途
- 納骨堂
- 敷地面積
- 513.66 m²
- 建築面積
- 107.82 m²
- 延床面積
- 197.08 m²
- 構造
- 木造
- 規模
- 2階